欧州の日本選手で、最も成功を手にしているといっていい選手が、クラブを退団することになった。

女子日本代表、なでしこジャパンの主将、DF熊谷紗希(30)が20日、インスタグラムで所属するフランスのリヨンを今季限りで退団すると表明した。

背番号5のユニホームを着て立つ背中を指さす写真に、フランス語のコメントをつけ「シーズン終了で、クラブを離れることになりました。簡単な決断ではありませんでしたが、次の新たなチャレンジを、本当に楽しみにしている」などつづった。

熊谷は長く日本代表で活躍。2011年女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会の優勝メンバーで、チームとして国民栄誉賞も受賞した。

12年ロンドンオリンピック(五輪)では銀メダル。高倉麻子監督が率い、金メダルを目指す今年の東京五輪でも、なでしこの主将、最終ラインの柱として、唯一無二の存在といえる。

早くから、欧州でプレー。海外組として、強豪クラブで、文句なしの実績を積み上げてきた。

11年にドイツのフランクフルトで海外でのプレーをスタートさせ、13年にリヨンに移籍。欧州屈指の強豪で、昨季まで欧州チャンピオンズリーグ(CL)で何と、史上最多の5連覇を達成し、その中心選手、欧州女王の一員として君臨してきた。

今季のCLでは、準々決勝で敗退している。