「欧州スーパーリーグ」計画を主導したレアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長(74)が21日、スペインのラジオ局カデナ・セルのサッカー番組「エル・ラルゲロ」に出演。撤退クラブが相次ぎ、スーパーリーグが頓挫した理由などについて語った。以下、一問一答。

-スーパーリーグのプランがダメになったが?

ペレス会長 我々は3年間、あのプロジェクトに取り組んできたので、少し悲しいし失望しているよ。我々はサッカーと経済の観点から物事を改善できる方法を探し求めてきた。リーグ戦は神聖なものなので、我々が変更できるのは平日の試合だった。欧州チャンピオンズリーグのフォーマットは時代遅れで古いものだ。以前はそうではなかったが、今は準々決勝からしか興味を持たれていない。

-欧州CLのやり方は古い? 

ペレス会長 昨季、12クラブで合計6億ユーロ(約780億円)もの損失を出している。あの試合方式はうまく機能していないので、我々はヨーロッパのビッグクラブ同士が対戦する方法を考えた。数字を計算してみると、より多くのお金を稼げることが分かったし、我々には12クラブ合計で、世界のサッカーファン40億人の半分の20億人のファンがいる。

-48時間で計画が頓挫した

ペレス会長 私は欧州サッカー連盟(UEFA)とスペインリーグの会長があんなにも攻撃的になるのを見たことがなかったし、あれは組織的なものだった。我々全員を驚かせたんだ。我々があのニュースを出した時、UEFAと国際サッカー連盟(FIFA)の会長に会うことを求めたんだ。しかし彼らは返事をしてこなかった。私はこの20年間、私の人生の中であんなにも攻撃的なものを見たことがない。我々がまるでサッカーを殺したかのように彼らは脅迫や侮辱を行ってきたが、私はUEFAの報復を恐れてはいない。

-なぜ撤退クラブが多く出たのか?

ペレス会長 説明するのは難しいが、昨日とても複雑なことが起こったんだ。誰かは言わないが英国のグループの中にほとんど興味のない人がいて、そのことが他の人たちに伝染し、高齢の人たちは怖がっていた。我々全員が結束力のある契約にサインをしたが、そのうちのひとりは全く納得しているようには見えなかった。

-現在、スーパーリーグは?

ペレス会長 プロジェクトは現在“スタンバイ”状態であり存在したままだ。ユベントスもミランも去っておらず我々と一緒にいるし、バルセロナとともに未来に向けて何ができるかを熟考している。そして重要なのは、試合が全ての人々、そして特に若者の注目を集めることだ。なぜなら16歳から24歳の若者の40%がサッカーを見ていないからね。(高橋智行通信員)