12日の欧州選手権フィンランド戦で心停止のために倒れ、コペンハーゲン市内の病院に入院していたデンマーク代表MFクリスティアン・エリクセン(29=インテル・ミラノ)が“サプライズ”で代表チームを訪問。仲間たちに力を与えた。

病院で植え込み型除細動器(ICD)を体内に入れる手術を受けたエリクセンは、18日に退院。その足でコペンハーゲン近郊の代表チーム・ベースキャンプ地に向かったという。その時の様子をMFノアゴール(ブレントフォード)とDFメーレ(アタランタ)が「ビッグ・サプライズだった」と振り返った。

ノアゴールは「(エリクセンが)来るって知らなかったから、彼が到着した時、思わず練習が止まったんだ。体調は良さそうに見えたし、彼がチームにエネルギーを与えてくれた。みんなが彼とハグをしたんだ。彼が子どもと一緒に歩くのを見るのも素晴らしかったし、最高の1日になったよ」と話した。

エリクセンはパートナーのサブリナさんと、2人の子どもとともに練習場を訪問。チームメートと一緒にランチも食べたという。メーレは「(再会は)とても感動的だった。最後にクリスティアンを見たのは、彼がピッチに倒れている時だったから。病院にいる彼がもう大丈夫だとは聞いていたけど、実際に会って確かめるのとは全然違うからね」とうれしそうに話した。

デンマークは現在、欧州選手権1次リーグ2試合を終えて2敗。だが1次リーグ最終戦・ロシア戦に勝てば、まだ決勝トーナメント進出の可能性はある。FWオルセン(ボローニャ)は「クリスティアンが僕らの前に立っているのを見ることができてうれしい。彼が大丈夫だと分かったし、最終戦に向けて集中してがんばりたい」と話した。