デンマークが大量4得点でウェールズに圧勝した。

けがでベンチ外のFWユスフ・ポールセン(27=ライプチヒ)に代わり、今大会2試合目の出場で初先発となったFWカスパー・ドルベリ(23=ニース)が大活躍。前半27分にゴールやや左から右足で巻くようにファーサイドに吸い込まれる先制弾。後半3分にもチーム2点目をマークした。ドルベリはこれで代表通算9ゴールだが、これまで得点した試合は1試合を除いてすべて2ゴールをマーク。この日も得意の「固め打ち」で流れを引き寄せた。

デンマークは終了間際にもDFヨアキム・メーレ(24=アタランタ)、FWマルティン・ブライトバイテ(30=バルセロナ)が立て続けにゴールを決めて圧勝。8強一番乗りを決めた。ユルマン監督はドルベリについて「彼の古巣(アヤックス)のスタジアムでゴールしてくれて良かった。やってくれる予感がしたし、素晴らしい活躍だった」とたたえた。

勝負の分かれ目はそのユルマン監督の采配にもあった。3バックで試合をスタート。だがウェールズの右ウイング、ベールに何度もフリーなスペースでボールを持たれ、危ないシュートを打たれると、前半の早い段階で4バックに変更。3バックの一角だったアンドレアス・クリステンセン(25=チェルシー)をアンカーの位置に上げ、両ウイングバックを下げて、ベールのスペースを消しにかかった。これが奏功し、前半の中ごろ以降は、ウェールズに自分たちのサッカーをさせなかった。

デンマークは1次リーグ初戦のフィンランド戦でMFクリスティアン・エリクセン(29=インテル・ミラノ)が心停止で倒れた。現在、回復はしているもののチームからは離脱した。残された選手たちは「今大会残りの試合をエリクセンのために戦う」と一致団結。この日の試合でも、けが人の代わりに出た選手が活躍するなど、抜群のチームワークで勝利をもぎ取った。

◆放送 欧州選手権はWOWOWで全試合完全生放送、WOWOWオンデマンドで全試合ライブ配信される。