マンチェスターCのジョゼップ・グアルディオラ監督(52)が、史上初の2クラブ3冠を成し遂げた。

マンCを率いて7シーズン目で宿願を成就。優勝が決まった瞬間こそ冷静だったが、表彰式では最前列の左端に立ち、優勝杯「ビッグイヤー」を掲げる選手たちと跳びはね、両拳を突き上げた。

その後は無念の負傷交代となったMFデブルイネ、主将のMFギュンドアンと肩を組んだ。英ロックバンド、クイーンの「ウィー・アー・ザ・チャンピオンズ」を合唱し、喜びを分かち合った。

世界的知将は2008-09年シーズン、バルセロナを率いて1年目でスペイン史上初の3冠。リーグ、国王杯、欧州CLを制した。

ドイツで無敵のブンデス3連覇も欧州CLは3季連続で準決勝敗退。頂点には届かなかったバイエルン・ミュンヘンを経て、マンチェスターCの監督に16年に就任。4度のプレミアリーグ優勝やFA杯など数々のタイトルを獲得したが、ここでも欧州CLは3季連続のベスト8止まりや4強、準優勝と壁は高かった。

2年前はついに決勝へ導いたものの、同じプレミア勢のチェルシーに0-1で敗れていた。

今季は前回王者レアル・マドリード(スペイン)との準決勝第2戦で、監督史上3人目となる欧州CL通算100勝に到達。迎えた決勝で借りを返した。2季前と同じくデブルイネが退くアクシデントに見舞われながら、同じスペイン人で全幅の信頼を置くMFロドリ(26)が決勝弾を奪い、史上初2クラブ目のトレブル(3冠)が完成した。

現役時代の92年、監督の09年と11年(いずれもバルセロナ)に続き、自身は4度目の欧州制覇となった。

◆ジョゼップ・グアルディオラ 1971年1月18日、スペイン・サントペドル生まれ。バルセロナの名MFとして91-92年、自身初の欧州チャンピオンズカップ(CLの前身)優勝を20歳で経験、自国開催の92年バルセロナ五輪(オリンピック)では金メダルを獲得した。06年に引退し、監督としてバルセロナで欧州CL優勝2度(08-09、10-11年)。Bミュンヘンでは14年のクラブW杯を制した。マンチェスターCでプレミア制覇4度。家族は夫人と1男2女。180センチ。

<欧州CL監督勝利ランキング3傑>

<1位>カルロ・アンチェロッティ107勝(191試合)

<2位>アレックス・ファーガソン102勝(190試合)

<3位>ジョゼップ・グアルディオラ101勝(159試合)