サッカー専門誌フランス・フットボールが選定する2022-23年シーズンの最優秀選手賞「バロンドール」の表彰式が30日、パリで行われ、昨年のW杯カタール大会で優勝したアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(36=マイアミ)が2年ぶり、史上最多を更新する8度目の受賞を果たした。36歳での受賞は1956年に41歳だった元イングランド代表FWスタンリー・マシューズに次ぐ史上2番目の年長記録となった。

「神の子」に、また栄誉が加わった。昨年のW杯でアルゼンチンを36年ぶりの優勝に導いたメッシが最多8度目の「バロンドール」を受賞した。所属するマイアミ(米国)の共同オーナーを務める元イングランド代表のベッカム氏からトロフィーを受け取り「これほど多くのことを成し遂げられるとは想像していなかった。全てのバロンドールがそれぞれの理由で特別」と満面の笑みを浮かべた。

W杯では主将として1次リーグ初戦から全7試合にフル出場し、7得点3アシストをマーク。「最後」と位置づけた5度目のW杯で最優秀選手に選ばれる活躍で母国を頂点に導いた。バルセロナ(スペイン)などで数多くの栄冠を手にしてきたが、「自分に唯一欠けていた」という悲願のビッグタイトルを獲得した。

今年7月にパリ・サンジェルマン(フランス)からMLSのマイアミに移籍。欧州の第一線から活躍の場を米国に移した。8月に決勝が行われたリーグス杯では全7試合でゴールを決め、ここでもクラブに初のタイトルをもたらした。

表彰式が行われた10月30日は元アルゼンチン代表の故ディエゴ・マラドーナさんの誕生日だった。「彼が望んだようにサッカーを愛する多くの人に囲まれ、彼の誕生日を祝うことができた。これ以上の場所はない。ディエゴ、誕生日おめでとう。どこにいても、これはあなたのためのものでもある」と黄金のトロフィーを母国の英雄にささげた。

22-23年シーズンは通算32得点25アシスト。代表を引退することもなく、26年W杯北中米大会の南米予選で3得点を挙げ、前回王者は4連勝スタートを飾った。36歳になった希代の名手は「どれくらいプレーできるか分からないけど楽しむつもり」。会場の大型スクリーンには「メッシは無限大」と表示され、式典は幕を閉じた。

◆バロンドール 1956年、欧州年間最優秀選手賞として始まる。95年から欧州でプレーしていれば他大陸の出身選手も選考対象となり、さらに07年からは全世界に拡大された。10年に国際サッカー連盟(FIFA)の年間MVPと統合されたが、フランス・フットボール誌が16年から再び独自に選定。フランス語で黄金のボールを意味する。