2月の東京マラソンで日本歴代4位の2時間6分54秒をマークした井上大仁(25=MHPS)が日本代表としてアジア大会(8月開幕、ジャカルタ)に出場する意向であることが4日、分かった。びわ湖毎日マラソンでアジア大会の選考レースが終了し、MHPSの黒木監督が「引き受けるつもりでいます」と明かした。

 大迫や日本記録を16年ぶりに更新した設楽悠は辞退の意向を示していた。赤道直下のジャカルタは気象条件が厳しく、身体的負担が懸念される。ただ過酷な環境での真剣勝負は、東京五輪(オリンピック)やグランドチャンピオンシップ(GC)へのテストの場にもなる。黒木監督は「(昨年8月の)ロンドン世界選手権だけでは分からない部分もある」と説明。実戦で暑熱対策を施して送り出すつもりだ。日本陸連は五輪2年前の8月9日に神宮外苑で試走を実施するが、猛暑下の真剣勝負こそ東京五輪で活躍するための財産となると判断した。

 アジア大会代表は男女各最大2人。男子は福岡国際、東京、びわ湖毎日、別大毎日、北海道の結果をもとに「本大会で活躍が期待されると評価された競技者」が選考の対象で、GC出場資格者が優先される。今月16日の理事会で了承を受け、正式に発表される。