16年リオデジャネイロ・オリンピック(五輪)代表の野沢啓佑(27=ミズノ)が男子400メートル障害を制した。

5組によるタイムレースで49秒84。リオ五輪以降、右足首、左足底などのケガに苦しんでいたが、3月のシンガポールオープンに続き、49秒台を出し、復活の兆しを見せた。

野沢は「思った以上にタイムが出ていない。まだまだ」と振り返った。リオ五輪の予選で日本歴代6位で、自己ベストの48秒62を出し、準決勝に進出。ただ、その後はケガとの戦いだった。昨年の日本選手権はスタートラインに立つも、1台目のハードルを跳べず途中棄権だった。

3年前の自分と比較すれば、今のタイムは満足いかない。ケガも完全復活とは感じていない。ただ「結果として勝てたのはよかった」と白い歯を見せた。まずレースを走れて、人と勝負できる。その喜びをかみしめている様子だった。今季は世界選手権(ドーハ)の出場を目指す。【上田悠太】