やはり壁は厚かった。男子100メートル準決勝が行われ、日本勢3人は全員が突破できなかった。

日本記録9秒97を持つサニブラウン・ハキーム(20=フロリダ大)は向かい風0・3メートルの1組で10秒15の5着。スタートで完全に出遅れ、優勝候補クリスチャン・コールマン(米国)、自己記録9秒96のアーロン・ブラウン(カナダ)らの後塵(こうじん)を拝した。サニブラウンは「(スタートの)音が小さくて聞こえなかった。切り替えて後ろから走ったが、追い切れなかった」と首をひねった。2組の小池は10秒28(向かい風0・1メートル)の7着、3組の桐生は10秒16の6着だった。

世界大会では32年ロサンゼルス五輪の吉岡隆徳以来となる日本勢による決勝のスタートラインは遠かった。この悔しさを胸に今後3人は400メートルリレーでメダルを目指す。