20年東京大会で3大会連続の五輪出場を目指す陸上10種競技日本記録保持者の右代啓祐(33=国士舘ク、江別市出身)が鉄人エピソードを明かした。

30日は同郷の小池祐貴(24=住友電工)らとともに札幌市内でイベント「父子チャレンジアカデミー」に参加。前日29日に都内で受けたメディカルチェックで右手小指の骨折が判明した。出場を巡ってドタバタ劇に見舞われた今秋の世界選手権の10種競技1日目の走り高跳びの練習中に故障したようで「腫れていて痛いなとは思っていた」という。それでも2日目は投てき種目などで好記録を出し、5度目の挑戦で過去最高16位の成績を残していた。

故障箇所は順調に回復しており「普通に練習しているので関係ない。擦り傷ぐらいの感じです」。この日も身ぶり手ぶりを交えて集まった親子230組500人超の参加者に走り方などを熱血指導した。

東京五輪が開幕する7月24日は右代の誕生日で、出場すれば34歳で迎える3度目の五輪になる。アジア大会では14年仁川、18年ジャカルタと2大会連続王者に輝いた10種競技の第一人者は「東京オリンピックでメダル、世界でメダルというのはずっと公言してきた大きな目標であり夢。そういったものを達成しないと競技をやめられない。悪あがきではなくて、自分はまだまだ力があると信じてやっている。20年のビックイベントで夢をかなえたい」と力強く宣言した。