10月の出雲駅伝で初優勝した国学院大が13日、東京都渋谷区のキャンパスで、第96回箱根駅伝(来年1月2、3日)の壮行会に臨んだ。前回大会では過去最高の総合7位。5区で区間賞、区間新の活躍を見せた浦野雄平(4年)は、再び山登り区間を任されることが有力だ。「往路優勝、総合3位という目標は、現実味を帯びている」と出雲に続く躍進を誓った。

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再び山登りを務める意欲にあふれている。1年前は2区で走ることを目指していた浦野は「山に向けての準備はまったくしてこなかった」と振り返り、そういう中での前回大会の快走に「準備不足だった分、いろいろな部分で足りないところがあった」と分析。さらなる上積みを狙っている。

どの区間を任されるのか、前田監督からは何も言われていなくても、山登りに備えて9月の全日本インカレ直後から準備を進めてきた。チームトレーナーと話し合うなどして「背中やお尻、太もも裏の筋肉を鍛えてきた。ただ筋出力を上げるだけでなく、それを生かすための柔軟性も身につけ、“山仕様”の体になってきた」と肉体改造に手応えを感じている。レース戦略や寒さ対策においても、1度走った経験を生かすつもりだ。

前回は従来の区間記録を大きく更新する1時間10分54秒をマークした。記録更新について聞かれると「あまりタイムに執着しても良くないが、すべてがかみ合えば狙える」と自信をのぞかせた。

中学までは野球部に所属。子供のころは「自分が箱根駅伝を走るなんてまったく想像していなかった」と笑う。NBAウィザーズの八村塁と同じ富山県出身で同学年。野球少年だった八村とは「小学校のときに1度、チームとして対戦したことがある」と明かす。「彼に関しては別世界。比べちゃダメですよ」と敬意を表しつつ、同郷同学年のアスリートとして刺激をもらっていた。【奥岡幹浩】