松田瑞生(24=ダイハツ)が日本歴代6位となる2時間21分47秒で2年ぶり2度目の優勝。日本陸連が定める派遣設定記録2時間22分22秒を突破し、残り1枠だった東京オリンピック(五輪)代表の最有力候補となった。

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松田選手は本当に強かった。ペースが速かったので少し心配したが、まったくの杞憂(きゆう)だった。ペースメーカーがいなくなりいったんペースが落ちたが、そこから立て直そうとするあたりにも強さを感じた。

自分より速い記録を持つ海外選手を振り落としていった。世界で戦えるレースをやったということが素晴らしい。東京五輪でも戦える可能性を感じた。

年齢的にも脂が乗ってくるのはこれから。今回ラップが落ちた35キロ以降にもう一踏ん張りできれば21分を切れるし、日本記録も目指せる。

MGCの悔しさをバネに、限られた時間の中でよく仕上げた。練習でしっかり距離を踏めた自信が記録に結びついたのだろう。最近の選手は疲労やけがのリスクを考慮して長い距離を走る練習をなかなかしないが、距離を踏めば好結果が出ると証明する勝利でもあった。(04年アテネ五輪金メダリスト)