トンネルを脱し、有終の美を飾る。第97回東京箱根間往復大学駅伝(来年1月2、3日)へ向け、東洋大の西山和弥(4年)が11日、オンライン会見に出席。「最後の箱根でチームに恩返しして卒業したい」と誓った。マラソン日本記録保持者の大迫傑(早大)以来となる1年時から2年連続の1区区間賞に輝いた。だが、その後は不調に陥り、自信も喪失した。前回の箱根は3年連続の1区で区間14位とブレーキ。「ふがいない結果」と責任を背負った。

夏は大迫と、合宿をともにした。そこで目的意識など「意思の強さ」を肌で感じた。「甘いところがあった。取り組む姿勢が変わった」。自らを見つめ直し、10月には1万メートルで28分3秒94の自己新を出した。今は「質の高い練習ができている」。卒業後はトヨタ自動車で競技を継続する。11月の全日本も区間11位と不発だった分、強い思いを胸に箱根路を駆け抜ける。