東京オリンピック(五輪)代表の一山麻緒(23=ワコール)が、同じ五輪代表の前田穂南(天満屋)を大きく引き離し、2時間21分11秒で優勝した。公園内の周回コースで争われた特殊なレース。男子のペースメーカーの存在もあり、16年ぶり日本記録更新の期待も高まったが、記録達成はならなかった。パフォーマンス日本歴代5位の好記録ではあったが、レース後には勝者の目に悔しさ交じりの涙がこぼれた。

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新型コロナウイルス感染拡大防止のため、第40回の今年は市内を巡る公道を使用せず、1周2・8キロのコースを約15周する異例の形に。主催者は感染防止対策に努めた。大幅に参加選手数を減らし、基本的に無観客とした。応援自粛を呼び掛け、沿道には柵を設置した。選手にはPCR検査が義務づけられ、陽性者はゼロ。日本陸連の尾県貢専務理事は「変則的なレースにはなったが、最大限の感染対策を取って、素晴らしいレースになった」と語った。