全日本競歩能美大会(21日)の男子20キロに出場する有力選手が20日、石川・小松市内で会見した。

男子50キロで日本記録持ち、東京オリンピック(五輪)代表の川野将虎(22=東洋大)は「大学4年間の集大成。4年間支えていただいたスタッフ、仲間に感謝の気持ちを体現するレースをしたい」と語った。3月に卒業し、4月からは旭化成に入社する。

4年間は箱根駅伝などでも活躍する長距離ブロックとも一緒に寮生活。「鉄紺」の仲間たちと切磋琢磨(せっさたくま)してきた。練習が制限され、先行きが見えないコロナ禍では新しく「ヨガ」にもチャレンジした。肩甲骨の関節の柔軟性を高め、体のバランスを高めることが狙い。ヨガは長距離ブロックがチームで取り入れており、川野も導入した。長い手足に、接地時間がフォームが速さを生んでいるが、柔軟性とフィジカル面の強化も進んでいる。

体も進化したが、コロナ禍を経て、意識も変わった。「大会も練習も当たり前にあるという認識だったが、今は多くの方々の支えがあるから練習や大会ができると感じています」。より強くなった感謝の思いを胸に刻み、歩んでいく。