東京五輪男子マラソン6位入賞の大迫傑(すぐる)氏(30=ナイキ)による陸上教室「Sugar Elite Kids プロジェクト」が12日、浜松市内で行われた。

小中学生60人が参加。走る技術や夢をかなえるための考え方など、“金言”を語った。

富山、佐賀、仙台に続く4回目で初の対面開催が実現。大迫氏は「みんなの顔を見ながらコミュニケーションが取れて良かった」と話し、感染対策を徹底した上で自身の経験を伝えた。午前中の小学生の部では、身ぶり手ぶりを交えて熱心に指導。実際に行ってきたストレッチや、長距離走で最も大切だという「ペース配分」をリレー形式のゲームを使って指南した。

教室ではトークレッスンも実施。夢実現に向けて目標を定め、行動することの大切さなどを説いた。長距離種目に励む参加者の清水強吾さん(内野小6年)は「夢をかなえるためには、1つ1つ努力していくことが大切ということが印象に残った。実行したい」と、目を輝かせた。

大迫氏は「僕自身が世界を旅しながら競技に打ち込む中で、陸上以外にも生きるスキルを身に付けてきた。それを伝え、子どもたちの競技生活や人生が豊かになってほしい」と願った。最後に「夢に挑戦することは、ハードルが高いものではない。失敗を恐れず1歩を踏みだして、どんどん挑戦してほしい」と訴えた。【前田和哉】