駒澤大(駒大)が2年ぶり8度目の総合優勝を果たした。大八木弘明監督(64)は優勝会見の最後に「監督を退きます。3月で終わりです。藤田と交代します」と勇退することを明かした。教え子でマラソンの元日本記録保持者・藤田敦史コーチが後任となる。

大八木監督の悲願がかなった。駒大の記録は10時間47分11秒(往路5時間23分10秒、復路5時間24分1秒)だった。復路も制し、2位中大に1分42秒差をつけた。10月の出雲、11月の全日本に続く優勝で、90年度の大東文化大、00年度の順大、10年度の早大、16年度の青学大に続き、史上5校目となる同一年度の3冠を達成。「令和の常勝軍団」となった。

駒大は過去に2度、3冠に王手をかけていた。98年度は順大に、13年度は東洋大に敗れ、いずれも2位。「三度目の正直」となった。大八木監督は「昨年4月に子どもたちから“監督3冠やりましょう”と言われ、“よし、やるか”とこの1年取り組んできた。選手たちには感謝しています。ありがとう」と喜びをかみしめた。

監督車から響かせる名文句「男だろ」のゲキも最後になる。選手たちからレース後に胴上げされ、3冠という偉業で有終の美を飾った。

◆藤田敦史(ふじた・あつし)1976年(昭51)11月6日、福島県生まれ。清陵情報高から95年に駒大進学。箱根駅伝は4年連続出場し3、4年時に総合2位に貢献。99年3月のびわ湖毎日マラソンで初出場で2位。同年に富士通入社。99年世界選手権(セビリア)6位入賞。00年12月の福岡国際でマラソン初優勝。13年の引退後は富士通コーチを経て、15年4月に駒大ヘッドコーチに就任した。

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