中大が堅実なレース運びで、22年ぶりにトップ3入りを果たした。

出走者が3年生以下だった往路2位の勢いのまま、復路では4年生4人が区間1桁台の好走。優勝14度の名門が復活を印象づけた。一方、連覇を狙った青学大は、6区山下りで区間最下位。7区終了時点で8位まで沈んだが、9区の岸本大紀(4年)が区間賞を獲得する快走で5つ順位を押し上げ、総合3位に滑り込んだ。両校とも、来年の100回大会で3冠王者・駒大への雪辱を期す。

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強い中大が帰ってきた。10時間48分53秒で総合2位。総合3位以内を掲げて今大会を迎え、藤原監督が2年時の01年以来、22年ぶりのトップ3入りで目標を達成した。同監督は「1年間優勝を狙ってきた大学と、3位以内を目標にしてきた大学の地力の差が出た。選手たちはよくやってくれた」。全10区間を区間7位以内でまとめ、2年連続でシード権を獲得した。

アンカー助川が誇らしげな表情でゴールテープを切った。復路は優勝した駒大と30秒差でスタート。最終的に1分42秒差をつけられたが、2位で大手町に戻ってきた。6区若林が区間2位、7区千守が同4位、8区中沢が同7位、9区湯浅が同6位、10区助川が同3位。3年生の湯浅以外の4人は4年生で、復路順位でも2位と気を吐いた。千守は「優勝が見える位置だったので、悔しさはあるが、4年目の箱根駅伝で結果を残せてうれしかった」。昨年は総合6位で10年ぶりにシード権を獲得。今大会はさらにジャンプアップした。

OBの藤原監督は16年に就任した。初年度は箱根駅伝の連続出場が87回で途切れたところから始まり、地道にチームを強化。就任7年目で優勝に手が届く位置まできた。「私としては道半ばですし、来年は総合優勝して終わりではなく、青山(学院)さんの次、といったら失礼かもしれないですけど、『うちが常勝軍団になるんだ』と思って率いています」。来年の100回大会は2区区間賞の吉居大ら往路を走った5人全員が残る。次こそ総合優勝を成し遂げ、常勝・中大への扉を開く。【山田愛斗】

【箱根駅伝・復路】駒大2年ぶりV 史上5校目の3冠達成 中大2位、青学大は3位/詳細