大阪マラソンから一夜明けた26日、11位にとどまった大塚祥平(29=九電工)は「前半から理想よりも余裕度がなく、30キロ以降ペースが上がったときに全然対応できなかった」と振り返った。

気温6・4度の寒空の下、スタート。1キロ2分58秒のペースで25キロすぎまで先頭集団についていたが、約28キロ地点で小山直城(ホンダ)らがペースを上げると遅れ始めた。記録は2時間8分6秒だった。

順位にこだわることを宣言して臨んだレース。

「後半勝負できたらなとは思ってたけど、小山さんが(ペースを)上げたときに全然対応できなかった」と悔しげ。それでも「きつくなったけど、後ろから上がってきた人の力を借りて何とか粘ることはできたかなと思います」とうなずいた。

今夏のパリオリンピック(五輪)日本代表選考も兼ねていた今大会。最低条件となる設定記録2時間5分50秒には届かなかったが「仮にタイムを切ってもトップじゃないとダメだし、タイムは順位が良ければついてくると思っていました。もちろん1つの目安にはしてたけど、特に意識していなかった」と淡々と言う。

自分に必要な力を「3分を切っていくマラソンに対応していくこと」と分析する29歳は、焦らずに進み続ける。

今大会で設定記録突破者は出なかったため、五輪最後の1枠は、最後の選考会となる3月の東京マラソンで設定記録を突破した最上位選手に与えられる。誰も破らなかった場合は、昨秋のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)3位の大迫傑(ナイキ)に決まる。【竹本穂乃加】