陸上男子3000メートル障害の三浦龍司(22)が14日、都内で順天堂大(順大)の卒業式に出席し、今夏のパリオリンピック(五輪)の目標に同種目日本人初のメダル獲得を掲げた。

21年東京五輪では日本勢初入賞となる7位に入り、昨夏の世界選手権では6位入賞を収めた。「自分自身が大きく変わることができた4年間だった。自分が想像していなかったようなレベルで経験を積めた」と大学生活を回顧。報道陣から思い出に残る大会を尋ねられると「1つに絞れないくらい濃かった。全ての大会です」と笑みを浮かべた。

4年時には同学年の藤原優希とともに、駅伝チームの共同主将も務めた。3000メートル障害に軸足を置きながら駅伝にも力を注いだ日々は「うまくついていけず、少し苦しかった」と振り返る。ただ、4年連続で箱根駅伝出走を果たし「みんなのおかげで乗り切ることができた。その過程や経験は、僕を含めて全員が良かったと言える」と控えめに胸を張った。

4月からは実業団のスバルへ進む。現在は障害種目へ向けた土台固めに力を注いでおり「地味な練習を積み重ねている。それがトラックシーズンでの爆発力にもつながる。いつも通り、問題なくできている」と順調な仕上がりを強調した。

三浦は昨夏の世界選手権で入賞したため、日本陸連の選考基準に基づき、6月30日までに参加標準記録(8分15秒00)を突破した時点でパリ五輪代表に内定する。今季初戦は4月13日の金栗記念(熊本)を予定。自身2度目の五輪へ「これまでと向かっていく気持ちは変わらない。目的、目標ははっきりしているので、そこへ向けてしっかりやっていきたい。(五輪では)メダルを目指したい」と決意を示した。