<世界柔道>◇27日◇男子100キロ級◇パリ・ベルシー体育館

 連覇に挑んだ穴井隆将(27=天理大職)が、まさかの3回戦敗退に終わった。世界ランク34位のチレキゼ(グルジア)に2分すぎに技ありを奪われ、内股で有効を取り返したが、残り1分10秒、小外掛けで一本負けした。相手は北京五輪の90キロ級金メダリストとはいえ、まさかの敗戦。「心にスキがあったのか…。そういう言葉では片付けられないと思うけど。整理がつかない。1つ、2つが原因ではない」と、試合後は号泣。困惑を隠せなかった。

 1、2回戦ともに一本勝ちし、体も動き始めた直後だった。年始に「全日本選手権優勝と、世界選手権2連覇」を目標に掲げていたが、どちらも達成できずに終わった。「負けたということを素直に受け入れないと、この先ない。許していただけるなら、来年もう1度、頑張ります」と声を振りしぼった。