今年1月の全豪女子ダブルスで4強入りした“エリミユ”のエリこと穂積絵莉(23=橋本総業)が、混合ダブルス初体験だ。ラジャ(インド)とのペアで初戦を勝ち上がったが「男子の球はすごく速くて怖い」との理由で、今まで1度も混合をプレーしたことはない。しかし、今回は「いい経験になる」と、杉山芙沙子コーチに薦められ「しぶしぶ決めた」。

 今度は相手探しが二転三転した。当初、杉山愛とも組んだ経験があり、07年男子ダブルス4強のサ(ブラジル)とペアを予定していた。しかし、「他の選手と組むとシードになるから」と逃げられた。2番目の選手にも振られ、困っていたところ、投稿サイト、Facebookにメッセージが。全く知らない選手がペアを探していて、それが今回の相棒ラジャだった。

 ようやくつかんだ“第3の男”子と混合初体験。7日に始まった試合は日没順延で、8日は最終セットから始まった。「とてもやさしくて、思った以上に楽しかった」と、フルセットで勝ち上がった。

 試合中には、穂積が打ったボレーが、少し髪の毛が後退した相棒の頭を直撃したが、「大丈夫だよ~って言ってくれた」。相棒はおなかもぽっこり系で、見た目は50歳代。しかし、実はまだ31歳で、「とても見えないですよね」。笑いが絶えない混合ダブルスで、まずは1勝の“初体験”だ。