2連覇を狙う宇野が消化不良の首位発進だ。これまでよりも黒みが増した新衣装で冒頭の4回転フリップに成功。ところが、得点源となる4回転-3回転の連続トーループが4回転-1回転となり、2つ目のジャンプの得点が認められなかった。4回転トーループは練習の成功率9割だけに「1つ目がきれいに跳べても(つなげないと)大きな減点になる。まだまだです」と首位を喜べなかった。

 5日前の17日に20歳となり、数日前にはシャンパンを口にした。その味は「まずかった」と苦笑いするが、スケートに関しては「20代のうちにやめると思うので、残り少ないスケート人生を満足のいくものにしたい」と気持ちをリセットする機会になった。24日のフリーでは初の五輪切符がかかる。「フリーでは自分の満足いく演技をしたい」。モヤモヤを会心の演技で吹き飛ばす。