ケンブリッジのごとく、快足を披露だ! 全国高校ラグビーで2大会ぶり5度目の優勝を狙う東海大仰星(大阪第2)の高校日本代表候補WTB河瀬諒介(3年)が4日、5日の準決勝東福岡戦(大阪・花園ラグビー場)に向けて最終調整を行った。

 枚方市内の同校でミーティングを含めて約4時間の練習に参加。7点差で敗れた前回大会決勝の再戦を前に「『今年は今年のチームで勝ちたい』と1年間やってきた。今年は今年で勝ちたい」と力強く言い切った。

 元日本代表FWで摂南大監督の泰治氏の長男である河瀬は、昨年12月30日の2回戦熊本西戦で25点を1人で稼ぐなど、トライゲッター、キッカーとして大きな飛躍を遂げている。12月上旬に3年生全員で気合を入れるために丸刈りにすると、周囲からは「(陸上男子短距離の)ケンブリッジ(飛鳥)に似ている」という声が続出。それまではサントリーの快足WTB松井千士(23)に例えられた経験があり「足が速いことは共通していますね」と照れ笑いを浮かべた。

 河瀬も50メートル6秒0とスピードには絶対の自信を持つ。昨年の東福岡との決勝戦は7点を追う試合終了間際に、相手陣で痛恨のノックオンをし、涙を流した悔しい思い出もある。

 この日の練習では約1時間半のミーティングを免除され、湯浅監督から「最後は2点で勝負が決まるぞ」とゴールキックの練習を命じられる初めての経験をした。ランはもちろん、キックにおいても高まっていく責任。それを乗り越え「1つ1つ勝っていくしかない。目の前の試合を100%全力で頑張りたい」と悲願の日本一に突き進む。