サンウルブズが今季の国内最終戦でレッズ(オーストラリア)に63-28で快勝し、開幕10戦目で初勝利を挙げた。前半を29-14で折り返すと、後半はWTBホセア・サウマキ(キヤノン)の3トライなどでさらに点差を広げた。参入3季目で最多となる63得点をたたき出し、6月にテストマッチを控える日本代表としても大きな弾みをつけた。サンウルブズは、次戦は19日に香港でストーマーズ(南アフリカ)と対戦する。
勝利が決定的となってもサンウルブズは鬱憤(うっぷん)を晴らすように攻め続けた。後半40分のホーンの直後、お祭り騒ぎの中で、WTBサウマキが左サイドで1対1となった相手を豪快に吹き飛ばし、ダメ押しのトライ。直後のSOパーカーの12本目のキックが決まると、ファンの大歓声がスタジアムを包んだ。
序盤から今季苦しんできた防御が機能し、ペースを握った。ラインアウトは11本中10本を成功させ、スクラムも安定。攻撃でもスピードを生かし、次々と得点を重ねた。攻守に圧倒する内容に、フッカー堀江は後半28分にベンチに戻る時に勝利を確信。試合中にスタッフにカミソリを用意してもらうよう頼むと、歓喜のロッカールームで「初勝利まで悔しさを込めてきた」と10センチ以上に伸びたひげをチームメートとともにそり上げた。「やっとそれた。少しずつ積み上げてきたものが形になった。うれしいし、自信になる」。すっきりとしたあごをさすり、勝利の味をかみしめた。
日本代表との連携強化を掲げ、今季はジェイミー・ジョセフ代表ヘッドコーチ(HC)が指揮官に就任。SH流、NO8姫野ら若手にSRのレベルを経験させつつ、世界の強豪を相手に、もがきながらチームとして成長を続けてきた。参入3季目でオーストラリアのチームからの勝利は初。日本代表主将のリーチは「(6月のテストマッチも)全員が同じ方向を向くことが大切。この勢いを継続させていきたい」と力を込めた。
開幕まで500日を切った19年ワールドカップ日本大会に向け、指揮官は「スーパーラグビーでやっていることを、そのまま日本代表に反映させていく」。待望の初勝利を勢いに変え、ぶれることなく歩を進める。【奥山将志】


