昨季準優勝の川崎ブレイブサンダースが「東芝」として最後のシーズンを終えた。千葉ジェッツを第2戦で71-61と下して1勝1敗としたが、引き続き前後半各5分で行われた第3戦を15-22で落とし、敗退した。来季からクラブ運営がDeNAに移行するため、1950年の創部から68年に及ぶ長い歴史の幕が下りた。

 川崎は第2戦の第3クオーター(Q)で、司令塔の藤井祐真(26)が自陣3点シュートライン付近から約20メートルのロングブザービートを決めるなど、気迫のこもったプレーを続けたが、第3戦で力尽きた。今季リーグ最多145本の3点シュートを決めた辻直人(28)は、目頭を押さえて「こういう結果で終わらしてしまい、申し訳ない気持ちでいっぱい」と言うと、35秒間言葉を詰まらせた。「Bリーグに参入できたのも、すごい問題はあったと思うんですけど、(運営会社の)荒木社長をはじめ、そういった方々のために、本当に勝ちたかった」とうつむいた。

 東芝傘下の歴史を68年で終えた。練習拠点やホームアリーナはそのままだが、DeNA傘下でのチーム名やカラーなどは未定。プロ化前は東芝の社員としてプレーした主将の篠山竜青(29)は「東芝は結果が出ない時も、チームが弱い時も温かく声援を送ってくれた。感謝の気持ちでいっぱい」と話した。