「彗星(すいせい)ジャパン」ことハンドボール男子日本代表が、強豪ドイツ代表に22-31で敗れた。

 国際ハンドボール連盟(IHF)ランキング1位のドイツに挑んだ同22位の日本だが、序盤から平均身長で約9センチ上回る相手の高さを生かした速攻などを受けて前半を9-18で折り返した。後半は「攻撃→防御」への素早い展開で相手のミスを誘発して得点を重ねたが、点差は縮まらなかった。

 前ドイツ代表監督でもある日本代表のダグル・シグルドソン監督(45)は「安定した力を出すことが目標だったが、攻撃と防御でのバランスが取れなかった」と反省した上で、「ワールドクラスのチームと貴重な経験だった。学ぶことも多かった」と収穫も口にした。

 日本は72年ミュンヘン五輪から5大会連続で五輪出場権を獲得したが、その後は欧州や韓国から国籍変更した選手らで強化した中東勢に後れを取った。20年東京五輪は、開催国として予選免除で32年ぶりに出場する。

 13日のドイツとの第1戦では24-37と完敗した。しかし、90年の東西ドイツ統一以降、国内での対戦は初めてで、この2試合は貴重な試合となった。土井レミイ杏利主将(28=シャルトル・メトロポール・ハンドボール28)は強豪国と対戦したことで「東京五輪に向けて体格強化のほか、自信と勇気を持つことが大切と感じた」と話した。