関西6位からの復活を目指す同大が、春の初優勝を逃した。秋のリーグ戦2連覇中の王者に前半で5-24と主導権を握られ、後半も攻撃のミスをそのままトライに結びつけられるなど、歯がゆい展開となった。

 近年の課題に挙げられるスクラムでは仕掛ける場面もあり、差は縮まっているように見える。自慢のBKはCTB永富晨太郎(4年=東福岡)らを中心に、相手防御を突破するシーンも目立った。それでも試合終盤まで相手の運動量は落ちず、萩井好次監督は「スクラムはやっと『普通』になった。(今季の)立ち位置は分からないが、同志社は同志社なりにレベルが上がっている手応えを持っている。さらにレベルアップしたい」と、秋の戦いを見据えた。

 昨秋の開幕戦では関学大に14-21で敗れるなど、3勝4敗に終わった。この春の定期戦では慶大を28-19で下し、昨季全国2位の明大には敗れたものの42-47。チーム作りには一定の手応えもある。

 天理戦を終えたCTB山口修平主将(4年=同志社香里)は「ミスからの切り替えの部分でやられた。日頃の練習の甘さが出た」。関西王者との差を冷静に分析した上で「(スクラムは)組み勝てるイメージもできてきた。時間はかかるけれど、精度は上がっている。負けた試合もあるけれど、ネガティブには考えていない」と言い、さらなる成長を誓った。