全米オープン覇者の大坂なおみ(20=日清食品)が、伊達公子、錦織圭に並んだ。4日、同10位のユリア・ゲルゲス(ドイツ)に6-1、6-2のわずか66分で快勝。ベスト8に進み、カロリナ・プリスコバ(チェコ)が3回戦で敗れたため、8日発表予定の最新世界ランキングで伊達、錦織がマークした日本最高位の4位に並ぶことが確定した。準々決勝では同45位の張帥(中国)と対戦する。

また大坂が、日本テニスの歴史に大きなステップを刻んだ。この日、大坂が勝った裏で、プリスコバが敗れたため4位上昇が決まった。「本当に勝ちたかった。日本のファンの皆さん、応援ありがとうございます」と大きな勝利を喜んだ。

昨年の同時期は世界62位だった。この1年で全米優勝、4大大会に次ぐBNPパリバ・オープン優勝と、一気にトップ10入りどころか、日本最高位の4位にまで並ぶ急上昇だ。しかもまだ20歳。伊達、錦織ともに4位に上り詰めたのは25歳の時だった。

この日も大坂の勢いは止まらない。4月のボルボカー・オープン3回戦でストレートで敗れた相手にわずか3ゲームしか落とさない快勝だ。「今大会で、最もいいテニスができた」。特に優勝した全米から今まで、12勝1敗という驚異的な勝敗で駆け上がってきた。

今大会で優勝しても、4位を上回る日本最高位の更新はない。それでも3位のケルバーに20点の僅差まで迫る。来週の香港オープン、そして21日に開幕するツアー最終戦WTAファイナルズ(シンガポール)に、日本最高位の歴史的な瞬間がかかる。