新潟アルビレックスBBが連勝を今季最多の5に伸ばし、中地区首位をキープした。レバンガ北海道に82-76で競り勝った。プロ入り初スタメンのPG森井健太(23)が、自己最多の11得点7リバウンドをマークした。出場時間も自己最長の38分1秒で、初のMVPを獲得。初ものづくしの活躍で5連勝に貢献した。

ポーカーフェースの森井が両手を強くたたいて喜んだ。第3クオーター(Q)の残り4分7秒、北海道PG多嶋朝飛(30)を置き去りにしてドライブからレイアップ。59-51とリードを広げると、控えめに感情をのぞかせた。

「強気でアタックすればチャンスが生まれる」。その姿勢がチームを救った。新潟は第1Qで一時14点差をつけられる苦しい立ち上がり。森井の積極性がそこから挽回する原動力になった。33-35の第2Q残り3分13秒では、センターライン付近で相手からボールを奪うと、そのままドリブルから同点のレイアップ。「森井には『常にアグレッシブであれ』と言っている。求めているプレーをしてくれた」と、庄司和広監督(44)も手放しで褒めた。

初スタメンは、この日の朝、庄司監督から告げられた。PG柏木真介(36)が左脚の付け根を痛め、前日10日は6分間ほどの出場で退いた。「予想はしていた。それにいつも準備はしている」と慌てることはなかった。

練習後は毎日、青木勇人アソシエイトコーチ(44)とマンツーマンでシュート練習をしている。北海道戦に備えて「相手のセンター陣は足がない。リングまでアタックすれば優位になる」(森井)と対策も描いていた。不断の努力と、それを試合で形にしての2ケタ得点。「まだまだ課題も多いが、5連勝に貢献できて良かった」。笑顔の奥に自信をのぞかせた。【斎藤慎一郎】