男子SPで平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)銀メダルの宇野昌磨(20=トヨタ自動車)が91・67点を記録し、2位につけた。一騎打ちが予想された前回王者のチェン(米国)が92・99点で首位。その差は1・32点と逆転圏内だが「僕も驚いて、過去にないほど調子が悪かった。とても良くなかったショートプログラム」と自らをぶった切った。

予兆は演技前にあった。前日5日とこの日朝の公式練習で、1度ずつあったSP「天国への階段」の曲をかけての通し。両日ともに4回転トーループで転倒し、頭は混乱した。成功の確率が高く、宇野にとって難度の低いジャンプの不調に「本当にひどい練習で、久々に試合に行きたくなかった」。頭が「全体的に調子が悪い」と察知し、本番でも冒頭の4回転フリップが左手をつくミスとなった。

それでも不安だらけの4回転に2回転をつけた連続トーループは2・17点の加点を導く成功。体調が優れない日も、いつも曲をかけた練習にこだわったことで、体は自然に動いた。初優勝が懸かる今日7日(日本時間8日)のフリーへ「もうちょっと良くなっているといいんですけれど…」と運も味方にチェンを追う。