初優勝を狙う日本代表チーム「バード・ジャパン」がインドネシアに3-1で勝利し、15年大会以来2度目の決勝に進出した。

第1試合では男子ダブルス世界ランキング2位の園田啓悟(29)、嘉村健士(29=トナミ運輸)が0-2で敗れるも、第2試合では女子シングルス同4位の山口茜(21=再春館製薬所)が、第3試合は男子シングルズ同1位の桃田賢斗(24=NTT東日本)がそれぞれ2-0で勝利。第4試合は今大会初登場となった女子ダブルス同1位の永原和可那(23)、松本麻佑(23=北都銀行)が安定した戦いぶりで2-0で勝ち、優勝に王手をかけた。

第1試合のソノカムペアが、世界ランキング1位の相手に完敗。だが、悪い流れを第2試合で山口がすぐに断ち切った。第1ゲームは立ち上がりから6点を連取し、試合を優位に進めた。前半は緩い球で前後に相手を揺さぶりながら点差を広げ、後半は強打をおりまぜて圧倒。このゲームを21-13で奪うと、第2ゲームはネットプレーのミスもあったが、徐々にリズムを取り戻し、21-13とストレートで下して、流れを日本に引き寄せた。

22日のタイ戦では、試合を有利に進めながら逆転負けを喫した。今年から試合ごとにテーマを決めて臨むようにした。「切り替えがうまくできるようになった」と言っていたように準決勝までにしかりと修正。苦しみながらも世界4位の力を見せつけ、勝利に貢献した。

いい流れを桃田もつないだ。ここ1年間で唯一2度敗れている苦手な相手。第1ゲームから点を取っては取られる一進一退の攻防が続いた。緩い球で揺さぶりながら勝負どころで意表を突くスマッシュを放ち、21-17、21-19で粘る相手を振り切った。

桃田は大会前に「第1シードでの出場に誇りを持っている。自分が勝てば優勝も夢じゃない。出させてもらえる試合は全部勝ちたい」と話していた。トマス杯を含め、これまで出場した団体戦は全勝。一倍思い入れが強い。「最初から全開で出し惜しみせずいきたい」と予選から集中力を切らさず戦った。自分のためでなくチームのため。勝利の瞬間、優勝したかのように大きな雄たけびを上げ、拳を天に突き上げ、仲間の声援に応えた。

副主将の高橋礼が「最強メンバー」というバード・ジャパン。勢いに乗ったチームは悲願の初優勝をかけ、26日に中国との大一番に挑む。