12日開幕のカーリング世界ミックス選手権(スコットランド)に出場する日本代表チームが4日、北海道庁を表敬訪問した。男女4人全員が高校2年生と若さあふれるチームを支えるのが、五輪に女子代表として3度出場した小笠原歩コーチ(40)だ。

昨夏に北海道銀行を退団、今春から日本オリンピック委員会(JOC)から委嘱されたジュニアアスリート担当の専任コーチを務める。来年1月のユース五輪に出場する前田拓海、中原亜星(ともに常呂高)田畑百葉(大麻高)小林未奈(札幌東高)を指導してきた。8月の世界選手権選考会では上の世代を破り、高校生ながら代表権を勝ち取った。「とても個性がある4人ですよ」と小笠原コーチ。大ベテランのもとで、伸び伸びと成長してきた。

若手には自主性を求めている。「自分たちで考えて動ける選手になるように目指しています。氷上で何が必要かを考えることが大事なので」と話す。司令塔のスキップになってまだ2季目で不安を漏らす前田には「私もトリノ五輪は直前でスキップになったよ。何とかなるから大丈夫」。経験談を交えながらの助言は心強いものとなっている。

今回、初の世界大会に臨む男女4人の選手は小笠原が五輪に初出場した02年(ソルトレークシティー大会)生まれだ。小笠原は「最初から世界で勝つ厳しさはある。私もそうだったけど段階的な挑戦のスタートになる。ここからですね」。元祖カーリング娘のイズムを受け継ぐ17歳が爪痕を残す。