仲間より、頭1つ上に出る。少し猫背になって人と話す。「試合に出たかったですけど…」。初戦から2試合は先発だったが、この日は出番なし。大阪桐蔭のロック新屋快(こころ、3年)は少し残念そうだった。

身長196センチ。高校日本代表候補で今大会出場の全選手中、流通経大柏のロック、ディアンズ・ワーナーの200センチに次ぐ、2番目の高さ。そんな大型ロックの伯母は、関西の人気タレントなるみ。父桂四郎さんの姉で、中学まで毎年正月に親戚の集まりで会っていた。155センチの伯母にいつも同じことを言われた。

「あんた、ほんまに大きいな」。

高校に入り、正月は部員と一緒に年を越すようになった。だが、いつもLINE(ライン)で連絡はくれる。前夜も親戚の子どもたちと一緒に「頑張りや」と激励の動画をくれた。

「伯母さんは『今年で最後やから、花園に見に行きたいな』と言ってくれてたんですが、都合がつかんかったみたいで」。

大東文化大に進み、ラグビーを続ける。伯母さんに、より大きな舞台で応援してもらうチャンスは、まだまだある。