20年東京オリンピック(五輪)で金メダルを期待されるバドミントン男子シングルスの桃田賢斗(25=NTT東日本)が13日、遠征先のクアラルンプールで交通事故に巻き込まれた。

宿泊先のホテルから空港に向かうため乗車していた送迎のワゴン車が、高速道路で前方の大型トラックに衝突。運転手は死亡した。2列目に座っていた桃田は命に別条はないものの、顔などにけがをした。日本協会は全身打撲と発表した。また、同乗していた平山優コーチ、森本哲史トレーナーも負傷した。

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事故に遭った桃田が治療を受けている病院に、マレーシアの政治家らが訪れた。面会したサイドサディク青年・スポーツ相は「痛ましい事故。桃田選手らが最善の治療を受けられるようにする」と支援を約束。ズルキフリ保健相は「CT検査などの結果、(桃田選手に)深刻なけがはなく、快方に向かっている。すぐ退院できるよう願っている」と説明した。国営ベルナマ通信によると、12日に桃田の試合を観戦したマハティール首相の妻シティ・ハスマさん(93)が病院を訪問。同通信が配信した写真には、鼻や右腕にガーゼを当て、眉間に切り傷のある桃田が写っている。在マレーシア日本大使館の岡浩大使も見舞いに駆け付けた。桃田のかつてのライバルで、五輪3大会連続銀メダルを獲得したマレーシアの元選手リー・チョンウェイさんも病院を訪れ「早い回復を祈っている」と述べた。(共同)