2020年東京オリンピック(五輪)の機運醸成を図る象徴的な巨大シンボルが17日、台船に乗せられ、東京都立お台場海浜公園の海上に設置された。24日には初のライトアップや花火イベントが行われる。巨大シンボルは横32・6メートル、縦15・3メートル、幅1・7メートル。五輪閉会式の8月9日まで、設置される。

巨大シンボルは「スペクタキュラー」と呼ばれるものの一種で、都が国際オリンピック委員会(IOC)と結んだ開催都市契約の中で設置が定められている。

巨大シンボルは象徴となり、各大会を彩ってきた。12年ロンドン五輪ではテムズ川に架かるタワーブリッジに設置され、お祭りムードを演出。重さ3トン以上で幅約25メートル、高さ約11・5メートルだった。

16年リオデジャネイロ五輪では世界的観光ビーチのコパカバーナに設置。もともとは海に浮かぶ巨大展示物を計画していたが、経済の低迷を受け、砂浜に幅6メートル、高さ3メートルのものを設置した。

巨大五輪シンボルは大会開催に合わせて街を装飾し、機運醸成を図る「シティードレッシング計画」の肝で、その大会を象徴する風景として、重要な役割となる。台場地区は東京の風景を代表する場所で、今大会、目玉となるアーバン(都市型)スポーツ会場などが集まる。

◆五輪マーク オリンピックシンボルとも呼ばれる国際オリンピック委員会(IOC)のシンボルマーク。近代五輪の創始者ピエール・ド・クーベルタン男爵が発案し、1914年にIOC設立20周年記念式典で発表され、20年アントワープ五輪で初めて掲揚された。連結した5つの輪は欧州、南北アメリカ、アフリカ、アジア、オセアニアの5大陸の結合と連帯を表している。輪の色は左から青、黄、黒、緑、赤の5色で、白地も含めると世界のほとんどの国旗が描けるという理由で選んだ。

◆お台場 東京都港区台場、江東区青海などからなる東京臨海副都心地区。フジテレビ、お台場海浜公園、レインボーブリッジ、自由の女神像などがある。お台場海浜公園は東京五輪のトライアスロンや10キロマラソンスイミングの会場でもある。