史上最多となる甲子園ボウル通算30度の優勝を誇る関学大アメリカンフットボール部が22日、同大学内で会見を行い、アシスタントヘッドコーチの大村和輝氏(48)の新監督就任を発表した。

大村氏は同部OBで、09年にコーチに就任。7度の日本一に導いた。「伝統、文化、歴史を背負って、新しいことにチャレンジさせられたら」と意気込んだ。

今季限りで勇退した前任の鳥内秀晃前監督(61)は、28年間率いて甲子園ボウル優勝12度。鳥内前監督からは「頼む」と一言もらい名将の跡を継いだが「鳥内さんよりかは論理的に(話す)」と報道陣を笑わせた。

この日、18年5月の日大悪質タックル問題で、休止していた定期戦再開についても言及。同席した小野宏ディレクターは「慎重に検討中」と再開決定ではないことを強調したが、大村氏は「昔から好敵手で切磋琢磨(せっさたくま)してきた。合意ができて、また試合ができる環境になればいいなと思います」と前向きな姿勢を示した。

思い描くチーム像に「胸を張って今年は強いと言えるチーム」と語った新指揮官は、2月1日から正式に就任する。【南谷竜則】

◆大村和輝(おおむら・かずき) 1971年(昭46)6月22日、兵庫・明石市出身。関学大在学時は2度の日本一に貢献。98年から社会人チームのコーチを経験。03年にハワイ大にコーチ留学。04年からオービック、07年にはW杯日本代表のコーチを歴任。09年から同部の指導に当たっている。コーチとして甲子園ボウル7度優勝。現役時代のポジションはTE、OL、DL。