バスケットボールBリーグ経験者では初の静岡県内バスケ部監督が、今秋の県大会に向けて奮闘している。B3ベルテックス静岡で昨季プレーした後、現役引退した菅川(すがわ)浩樹氏(34=浜北西高監督)がこのほど、日刊スポーツのリモート取材に応じた。プロチームで学んだことや監督業について語った。

昨年6月にベルテックス静岡に入団し、県立浜北特別支援学校教諭と両立してきた。平日は送られてきた練習映像を確認し、イメージトレーニングしかできなかった。「チームの中で自分の力を高めることが難しかった」。それでも1歩引いた目線でチームを見られ、「自分ができることを客観的に探すことができた」と振り返った。

ラシード・ハザード監督(43=米国)から「練習に誠実に取り組む姿勢がいい」と評価された。やってきたことが間違っていなかったと実感できた。ただ、Bリーグ経験者というおごりはない。「過去リーグで活躍し、高校の監督やコーチになられた方は全国に多い。(リーグ未経験で)長年指導されている方も多く、皆さんからいろいろ学びたいです」。Bリーグの経験を基に、指導者としての勉強を重ねていく。

「バスケットは5人でやるスポーツ。1人1人が別々の考え方ではうまくいかない」と、戦略などを共有して理解する大切さを訴える。新型コロナウイルスの影響で県総体がなくなった。浜北西高バスケ部は今秋の選手権県大会を目指し、今月から部活動を再開。チームが掲げる「2勝」という目標を達成するために、元Bリーグ選手が挑戦を続ける。【倉橋徹也】

◆菅川浩樹(すがわ・ひろき)1985年(昭60)7月18日、浜松市生まれ。浜松商高-早大。静岡県立高社会科教諭に採用され、富士東や新居のバスケ部監督を歴任。クラブチームでもプレーし、08~17年に国体成年男子の県代表。昨季のベルテックス静岡ではパワーフォワードとして10試合出場、4得点4リバウンド2アシスト。今春に浜北西高に異動。188センチ、86キロ。家族は妻と1女。血液型AB。