B1新潟が8日、今季初の全体練習を行い、新チームが本格的に始動した。明誠高(現仙台大明誠高・宮城)時代にNBAウィザーズの八村塁(22)とともにウインターカップ3連覇に貢献したPG納見悠仁(23)が開幕スタメンに狙いを定めた。世代屈指の司令塔と注目される大器が新潟で実力を開花させる。

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大器が実力の一端をちらつかせた。約1時間30分の練習の中、納見は自身の武器の1つ、角度のない位置から3点シュートを的確に決めた。連続の打ち込みでも、長い距離からリングを捕らえ続けた。6月30日に新潟入り。新型コロナウイルスの影響を考慮し、その後の1週間は外出を自粛して自主トレに専念した。それが明けてのチーム初練習。「シュートタッチの感じは忘れていない」。自らに及第点を出した。

「開幕スタメンを目指す。試合出場を継続することが大切」。実績は十分ある。明誠では八村とのコンビでチームをけん引し、青学大でも主力で、在学中の昨年12月に特別指定選手として島根に加入した。「将来は日本代表に入りたい」。意識の高さも一級品。折り紙付きの即戦力だ。

島根ではSGでプレーしたが、「PGでやりたかった。新潟はそれができるチーム」と司令塔にこだわり、新潟でプロの1歩目を踏み出す決意をした。大黒柱のPG五十嵐圭(40)とのツーガードを想像し「圭さんはシュートもうまい。自分の良さも引き出せる」と意欲を見せる。今季からは新潟ファンの声援を背負う。「目標は優勝。自分も結果を出す」。スタート初日にプロ1年目の決意を明確にした。【斎藤慎一郎】

◆納見悠仁(のうみ・ゆうと)1997年(平9)4月10日生まれ、神奈川県出身。明誠高ではU16、17日本代表に選出され、青学大では4年のインカレでベスト8。島根では19-20年、11試合出場で合計17得点。182センチ、83キロ。背番号21。

○…福田将吾監督(36)は「まずコンディションを上げる」とコート往復ダッシュ20本や攻撃のコンビネーションなどのハードメニューを課した。PG五十嵐圭(40)は、納見ら新戦力について「若手は伸びしろがある。試合出場するために新潟でやるのではなく、来たからには結果にこだわってほしい」と期待した。