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今日の誕生日

スルヤ・ボナリー(1973年)→Pick Up!

フランスの女子シングル選手。五輪3大会出場。女子史上初の試合での4回転ジャンプ挑戦者。

ジェイソン・ブラウン(1994年)

米国の男子シングル選手。14年ソチ五輪団体戦銅メダル、20年4大陸選手権銀メダル、15年全米選手権優勝など。何よりも定評がある表現力は、あらゆるジャンルを滑りこなす。大の親日家で、日本語も勉強中。

須崎海羽(1999年)

日本のペア選手。15-16年シーズンにシングルから転向。木原龍一と組み、18年平昌五輪出場、17、18年全日本選手権優勝。

吉岡希(2003年)

日本の男子シングル選手。西宮甲英学院高2年。20-21年シーズンは、近畿選手権4位、西日本選手権7位、NHK杯10位。


Pick Up! スルヤ・ボナリー

女子選手として世界で初めて4回転ジャンプを跳び、記憶にも記録にも名前を刻むスケーターが47歳になりました。

アフリカ大陸の東方、インド洋上のフランス海外県レユニオン生まれ。実の両親を知らず、生後9カ月でフランス人夫婦の養子になりました。養母が体操指導者で、体操のジュニア世界一からフィギュアに転向。類いまれな運動能力を下地に、めきめきと頭角を現していきました。パリに移住後は、1989年から1997年までフランス選手権9連覇、91年世界ジュニアでも優勝、1991年から1995年まで欧州選手権でも5連覇を遂げます。

卓越していたのは、ジャンプ。当時は女子では難しかった3回転ー3回転にとどまらず、その上をいきました。90年の大会で初披露したのは4回転トーループ。フィギュア界に衝撃を残します。91年世界選手権でも挑み、回転不足ながらも、見た者の記憶にその跳躍を刻みつけます。

幼少期から続けていた体操で、さらにオリジナリティーを発揮します。92年アルベールビル、94年リレハンメルの両五輪のエキシビションで見せた「バックフリップ(後方宙返り)」でした。危険なため、試合では禁止されている曲芸的なジャンプを、いとも簡単に決めました。


長野五輪ショートプログラム
長野五輪ショートプログラム

物議を醸しながらも、日本でも鮮烈な印象を残したのは1998年長野五輪でした。

2月20日、ショートプログラム6位で迎えたフリーでした。演技が終盤にさしかかった時、白のコスチュームをまとった体が宙を舞いました。後ろ向きに左足で踏み切り、そのままきれいに宙返りして左足で着氷。満員の客席は騒然とし、直後に歓声と拍手が湧き起きました。バックフリップでした。「今日は、ジャッジより観客に楽しんでもらおうと思って、したいことをした」。減点覚悟の“禁じ手”でした。

ノーミスながらSPが6位だった現実。「もう慣れたし、泣き疲れた」と話した2日後、観客を沸かせた舞いの結果は10位。「結果は、関係ないわ。お客さんが喜んでくれたでしょ。それでよかったの」と満足の笑顔を見せました。

直後にプロに転向。現在は米国でコーチ業も務めています。7月の「ISUスケーティング・アワード」では6人の審査員の1人にも抜てきされました。


今日の1枚

日刊スポーツが蓄積してきた写真の中から厳選して紹介します。

2019年12月22日
2019年12月22日

19年12月、フィギュアスケート全日本選手権・男子フリーで演技する本田ルーカス剛史。