第2シードの仙台大明成(東北ブロック推薦・宮城)は127-56のダブルスコアで和歌山工を一蹴。東北勢では3回戦に一番乗りした。

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明成は「八村2世」と期待される199センチの山崎一渉(いぶ、2年)が、クリスマスイブにたくさんの得点をもたらすサンタクロースとなった。両チーム最多38得点、13リバウンドでダブルダブル。2点シュートを17本中15本沈めて成功率は驚異の88%をマークした。一戸啓吾、越田大翔、山内シャリフ和哉(いずれも3年)も2ケタ得点で先輩の意地を見せた。

山崎一はOBでNBAウィザーズ八村塁(22)も背負った背番号「8」で、正統後継者として2度目の選手権に臨んだ。第1Q残り8分37秒、ゴール下で越田のパスを受けると、反転しながらファーストシュートを放ち自身初得点。同Q残り3分26秒では相手マークをものともせず、美しい弧を描いた3点シュートを沈めた。その後も着実に加点。チーム総得点の約3分の1を稼ぎ、28分20秒の出場で大器の片りんを見せた。

それでも「個人的に言うと50点」と納得はせず、「去年より緊張した感じはなかったと思ってたんですが、硬かったです」と反省。エースの自覚十分で「去年は留学生のいるチームに負けているので、自分が競り勝って留学生に負けないようにしたい」と引っ張る。

100点ゲームでも硬さが目立つ内容に佐藤久夫監督(71)は「硬いのと柔らかいのはちょうど中間ぐらいがいい。最初はかつお節でした。最後の方はこんにゃくばかり出たけど、その間が一番いいんですよ」と独特の言い回しで総括。クリスマスの翌26日次戦も「一渉サンタ」は8強入り任務で得点を量産する。【山田愛斗】