世界選手権(3月、ストックホルム)代表の坂本花織(20=兵庫)が、貫禄の首位発進を決めた。

国際スケート連盟(ISU)非公認ながら、自己ベストの78・45点。笑顔で「去年の国体で77(・50点)が出たので、それを超えたいと思っていました。今日その点数を超えられて良かったなと思いました。驚きです」と振り返った。

冒頭で幅のあるダブルアクセル(2回転半)を着氷させ、3回転ルッツ、フリップ-トーループの連続3回転と危なげないジャンプを披露。兵庫のメンバーがリンクサイドで静かに応援する中、12月の全日本選手権で2位に入った実力者が、その力を証明した。

「今日、名前をコールされて出て行く時に、中野先生から『世界選手権やるみたいだから、そのつもりで頑張って』って送り出されて『そうなんだ』って思って。世界選手権に向けての試合は国体が最後。世界選手権につながるような演技を、ここでやりたいです」

フリーは30日。2年ぶりの出場となる大舞台へ、準備を進めていく。【松本航】