新潟県勢対決を開志国際が接戦で制した。北越に17-12の1トライ差で勝った。立ち上がりは0-7と苦戦したが、前半で12-7と逆転。最後は自陣にクギ付けにされながらも耐えた。14日は岡谷工(長野)と対戦。信越対決に勝てば、全国選抜大会出場権を北信越枠から獲得する。

立ち上がりに手痛い先制パンチをもらい、開志国際が目覚めた。前半4分だ。北越にトライを許し、ゴールも決められ0-7。7点のビハインドから反撃が始まった。同12分、SO伊藤大晟(2年)が右隅にトライ(ゴール成功)。同22分にはWTB鈴木泰陽(2年)が左隅にトライを奪った。ラックからボールを左右に動かし、相手ディフェンスを揺さぶりながらトライに結びつけた。

「ヒヤヒヤしながら(見ていた)…。30分ハーフ(試合は25分ハーフ)だったら、どうなっていたか」。自陣にくぎ付けとなった終盤を振り返った高橋昌徳監督(41)は続けた。「うちは外が強み。外をしつこく、しつこくやり続けてスコアできた」とチームカラーを押し出しての勝利を喜んだ。CTB阿部大祐主将(2年)が「パスの横の距離感が、まだつかめていない」と言う中での本領発揮。屋外練習ができないまま試合に臨み勝利をつかんだ。

胎内市にある学校周辺は積雪約50センチ。保護者らに雪かきを手伝ってもらったが、使用できるフィールドは約4分の1。しかも、サッカー部と交互に使用するため、今週は1度も屋外には出られず。体育館ではパスを始め、3対3、3対5、試合をイメージしながらのチームランもやったが、フィールドからは遠ざかっていた。

阿部主将は「パスをテンポアップすればトライにつなげられることが分かった」と貴重な教訓も得た。岡谷工に勝てば、初の全国選抜出場が決まる。「パスの精度と、1人1人のコンタクトを見直す」と主将は大一番に向け、気合を注入し直した。【涌井幹雄】