ショートプログラム(SP)2位の紀平梨花(18=トヨタ自動車)が初めての表彰台を逃した。

首位のシェルバコワ(ロシア連盟)と1・92点差で迎えたフリーは126・62点を記録し、合計205・70点。7位と悔しい結果になった。

4回転サルコーを回避し、2本のトリプルアクセル(3回転半)で勝負に出た。冒頭は我慢しながら着氷したが、続く3回転半は転倒。演技最終盤の3回転ルッツも2回転となり、着氷が乱れた。得点が発表されると、険しい表情で現実を受け止めた。

「集中はすごく入っていたけれど、足に力が…。フワフワした感じで。もっと夜に向けて、しっかりと動かないといけなかった。世界選手権で、もっともっと気合を入れて臨みたかった。申し訳ない気持ちです」

2年前のさいたまスーパーアリーナ。シニア1年目で迎えた初出場の世界選手権で、世界との差を知った。18年平昌五輪金メダルのザギトワ(ロシア)、4回転ジャンプを跳んだトゥルシンバエワ(カザフスタン)、平昌銀メダルのメドベージェワ(ロシア)に続く4位。SPで7位と出遅れたのが致命傷となり「これからはもっともっと、いい成績を出さないといけない。ショート(SP)から、練習をたくさんしようと思います」と糧にしてきた。

今大会はSPでジャンプを3本全て着氷させ、安定感は抜群。フリーの演技へとつなげた。昨季シニア1年目で世界を驚かせた「ロシア3人娘」のうち、シェルバコワ、トルソワの2人が出場した世界一決定戦。目標に掲げる22年北京五輪金メダルへ、また1つの教訓を得た。