世界で社会貢献活動などを展開するローレウス財団の「世界スポーツ賞2021」の「ローレウス・スポーティング・モーメント賞2021」に元ラグビー日本代表の野沢武史さん、広瀬俊朗さんが中心となって発足した「一般社団法人スポーツを止めるな」の活動がノミネートされている。

26日に広瀬さんと、元南アフリカ代表WTBのブライアン・ハバナさんとのオンライン対談が行われ、スポーツの価値などについて熱い議論が交わされた。

「スポーツを止めるな」は、コロナ禍でスポーツの試合や大会の中止が相次ぎ、才能あふれる高校生たちが、進路先候補となる大学やチームにその実力を示す機会が奪われてしまう問題に対し、学生アスリートが自分たちのプレー動画を、ハッシュタグを付けてSNSにアップすると、トップアスリートやスポーツファンらが反応することで、機会の拡大をサポートにつながってきた。ラグビーとバスケットボールから始まり、現在は20競技近くにまで拡大している。

「知っている範囲で数十人います」と進路が決まった選手について話す広瀬さん。その言葉をうなずきながら聞いていたハバナさんは「私も同じような活動を(南アフリカで)していますが、若い人がスポーツで自分のキャリアを前進させるための素晴らしいやり方だと思う」とたたえた。

「ローレウス・スポーティング・モーメント賞」は、スポーツシーンにおけるフェアプレーやスポーツマンシップ、献身さ、逆境の克服などの側面をたたえる賞で、一般投票(https://www.laureus.com/ja/sporting-moments)は16日に始まり、30日まで。6つのノミネートの中から受賞者が選ばれる。

◆ローレウス財団 00年に発足され、「スポーツの力で1つになる」との命題を基に、世界40カ国で社会貢献活動などを展開する。さまざまな競技での伝説的選手がメンバーに名前を連ねる。18年には大坂なおみが年間最優秀成長選手賞に輝き、日本人初の受賞となった。