武田大作(ダイキ)浦和重(NTT東日本)組は決勝に進めず、7~12位決定戦でも最下位と、悔いが残る12位に終わった。

選考会で代表から落選した前年11月から、日本スポーツ仲裁機構(JSAA)で主張が認められてペアを再結成した3月6日までの4カ月間は、あまりにももったいない空白の時間だった。

再レースで代表に復帰して五輪出場権も獲得したが、日本ボート協会との確執で生まれたしこりは消えず、コーチも実質不在のまま本番を迎えた。崩れたフォームを客観的に指示、修正してくれる指導者不在では限界があった。それでも浦は「2人での調整は限界があったが、短時間でよくできた方だと思う。今後については全く考えていない」と話した。

アテネ五輪で6位入賞を果たしたペアだったが、38歳となった武田は準決勝に残った12組24人の中で最年長。ベテランの巧みさで敗者復活戦を勝ち抜き準決勝まで進んだが、再結成からわずか5カ月では時間が足りなかった。「最悪の結果で自分に腹が立っている。五輪まで準備不足だった。(準備などを)4年スパンで本気で考えないと日本は世界で勝てない」と武田は訴えていた。