冬季五輪2連覇の羽生結弦(27=ANA)が、世界初の成功を目指すクワッドアクセル(4回転半=4A)に挑戦した。

【SP滑走順】宇野昌磨、羽生結弦、田中刑事の平昌五輪代表組が連続登場/男子滑走順一覧>

252日ぶりの競技復帰となる今季初戦の全日本選手権(22~26日、さいたまスーパーアリーナ)。その自身初日に前人未到の大技を試みた。

残り10分を切ってから、今大会のフリー(26日)で挑戦する意向を示している4回転半を試した。シングルアクセル(1回転半)からならしていき、回転は足りなかったものの、3回トライ。1回目は両足着氷、2回目は微妙、3回目は片足で着氷してみせた。場内からは拍手が送られた。

練習後、自らの口で説明した。

「今日は、自分の中で軸づくりが一番大事だと思っていました。回転はそんなにかけてないです。今日やるべきことはやれたかな。今日やるべきことをやったな、くらいの感触。まだ自分の中では、回転を10割でかけている状態ではないので。とにかく今日は感触を確かめながら、この氷で軸をつくることを考えました」

「あんな感じの着氷になる場合と、あれは軸がうまくいったパターン。もう一方は回転を10割、11割で回して『q(マーク=4分の1回転不足)』付くくらいでこける、というものがあります。まだ練習の段階では両方とも両立するのは難しいです」

「(入る時にスピードを落としていたが)結局、軸を取れないと回転も速くならない。いろんな戦略はあるんですけど、ただ、ぶん回すだけで跳べるなら去年のうちに降りている。意図としては、まずは軸をつくる。つくれれば、回転も速く回れる。それで前よりも落としてます」

公の場で4回転半に挑むのは3回目。19年12月のグランプリ(GP)ファイナル(トリノ)の公式練習、国内初披露した21年4月の世界国別対抗戦(大阪)エキシビション練習、以来8カ月ぶりのチャレンジとなった。これまでは転倒したり回転が抜けたりしておりで、報道陣や観客が見られる場では初めての着氷となった。

この4回転半を26日のフリー「天と地と」で投入することも明言した。【木下淳】