体操女子で16年リオデジャネイロ五輪代表の宮川紗江(22=サンミュージックプロダクション)に対する暴力指導で、18年に無期限登録抹消となっていた速見佑斗コーチ(38)が21日、全日本個人総合で、18年6月の全日本種目別以来、約4年ぶりに競技会での指導に復帰した。3月4日、日本体操協会は、速見氏のコーチ再登録を承認し、現場復帰が決まっていた。

速見コーチは「新鮮な気持ち。ようやくスタートラインに立てた」と気持ちを新たに再出発を口にした。指導に関しても「過去は選手を引っ張っていった形だが、今は、選手自身がどうしていきたいかを聞く形にしている」と、選手の主体性を重要視している。

宮川も「今年は世界選手権。今後はパリが目標」と24年パリ五輪を目指す。そのためには「コーチも復帰したので、私も代表復帰したいです」と、まずは協会のナショナル選手入りだ。

速見コーチが無期限登録抹消になったことで、18年に宮川は会見を開催。同コーチの処分撤回を求めるとともに、その過程で、当時の協会副会長だった塚原光男氏、女子代表監督だった千恵子氏と、塚原夫妻からのパワハラを告発した。