先月29日に柔道の全日本選手権(東京・日本武道館)に出場した、東京オリンピック(五輪)男子73キロ級で2連覇の大野将平(30=旭化成)が1日、体重無差別の日本一決定戦への挑戦について「今回が柔道人生最後の全日本選手権、日本武道館での試合になると思います」とツイートした。

全出場者の中で2番目に軽い中量級から3度目の挑戦。初戦で関東王者の前田宗哉(自衛隊)に有効で敗れたが「真っ向勝負、楽しかったです」とつぶやいた通り、正面から組んで大外刈りを打ち合う展開で聖地を沸かせた。「全日本選手権独特の雰囲気、歓声、拍手が好きです」と応援への感謝も投稿した。

大会前の公開練習では「最後になりそうな予感がある」と示唆し、試合直後は「今は、今日もう1試合、もう2試合やりたかった思いが強い。感性を持ち帰った時に自分の心がどのような動きを見せるのか」と話すにとどめていたが、2日後までに決断を下した。

今後は、自身が世界最強の73キロ級に専念。9月の杭州アジア大会(中国)代表にも選ばれている。ツイッターには「30歳になり、また頑張ります。とは簡単に言えない年齢になりましたが、また頑張りたいです。今日から拠点の天理大学で全日本合宿です!」ともつづり、休む間もなく畳に戻る。【木下淳】