いわてCA(岩手)が、「東北対決」を制し、初の全日本王者に輝いた。決勝で青森CA(青森)を10-1で下し、初優勝を飾った。

最終第5エンド(E)を終えて優勝が決まると、選手たちはハイタッチで喜びをかみしめた。松原理桜(りお、3年)は「目標の日本一を達成できて素直にとてもうれしい。コミュニケーションを他チームより意識したので、その結果が表れた」と感慨に浸った。

決勝は、「団結力とコミュニケーション」をテーマに掲げて臨んだ。第1、2エンド(E)で5点を奪い、第4Eで勝利を手繰り寄せた。ハウス(円)の中に複数のストーンが密集する中、松原の弟の永和(とわ、1年)が“ミラクルショット”を披露。ハウス内の相手ストーンのみを弾き、一気に3点を加算して勝負を決めた。

いわてCAは、出場全8チームの中で唯一、コーチ不在で臨んだ。「自分たちだけでどれだけ上にいけるか試したい」との強い思いで、自主性を尊重した。予選ブロックを含めた計4試合全ての戦術やポジションなどを選手自らが決めた。コロナ禍の影響もあって全員でプレーしたのは前日が初めてで、多少の不安もあったが、試合を重ねる度に勝利が自信につながった。

この日でチームは解散し、それぞれが所属クラブに戻る。小学生と中学生で全国2冠を達成した「カーリング界の新星」こと松原永和は、「来年も連覇を狙う」と虎視眈々(たんたん)と次の目標へ照準を定めた。

 

以下、全チーム順位。

▽優勝 いわてCA(岩手)

▽準優勝 青森CA(青森)

▽3位 チーム御代田(長野)

▽4位 札幌協会(北海道)

▽5位 チーム西日本(岡山)

▽6位 新潟ジュニア(新潟) 

▽7位 東京都協会(東京)

▽8位 山梨Jr.(山梨)